BP戦略 Part2です。
ここからちょっと難しめ!
Extensionのパターン紹介
Extensionのパターンなんて無限にありますが、あるあるのパターンを知っておくだけでも引き出しが増やせると思うので、いくつか紹介します。
当然これが全部というわけではないので、自分で頑張って考えてみてね。
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パターン1 characterisationの正当化extension
Narrative motionとかreligion motionとか、いわゆるsoft motionの場合、必ずcharacterisationでclashが発生します。
以下、2つ例を挙げておきます。
For the purpose of this debate, "cut-off culture" refers to the social phenomenon
of figuratively cutting people out of one's life. Anyone from acquaintances to
significant figures which may include, but are not limited to, close friends and
family members are capable of being cut-off from one's life. This act is most
commonly, though not exclusively, done at or after the point of conflict/tension
within a relationship.
This house regrets the rise of "cut-off culture" (Tokyo IV 2023 R2)
Govに有利なcharacterisation:
大事な友人関係や家族との関係など、大切な人間関係をcut offする!
Oppに有利なcharacterisation:
Abusive relationshipなど、悪い人間関係をcut offする!
For the purpose of this debate, "fitting in" refers to conforming to norms which are typically associated to career paths and behavioural standards including but not limited to; opting for more conventional and stable careers, and assimilating to majority culture.
This house supports the norm of "fitting in" (Kyushu Debate Open 2024 GF)
Govに有利なcharacterisation:
fit inするのは簡単!(→大半の人がfit inできて、community等のbenefit受けれる)
Oppに有利なcharacterisation:
fit inするのは難しい!(→大半の人はfit inできないので、normがpressureになる)
こういうcharacterisationでclashが発生するディベートでは、characterisationのclashに勝つことが最重要です。
なぜなら、characterisationがGov, Oppそれぞれのargumentの説得性の土台だからです!
例えば、fitting in motionで、Govからcommunityに属すことのbenefitを語ったとしても、これは前述のcharacterisationに依存します。
大抵の場合、Gov, Oppに有利なcharacterisation両者は現実的なシナリオです。重要なのは、どっちのcharacterisationの方が*more likely*なのかを示すことです。
余談:QDO GFでは、CGが" Why the standard to which ppl fit in is likely to be average and reasonable", COが"Why the standard to which ppl fit in is likely to be exceptionally difficult and hard to attain"という話をして、このclashに勝ったCOが優勝してました。
参考にExtensionではないですが、この音源のDPM(3:31:07〜)を聞いてみてください。
まじで上手く、characterisationの正当化をしてます。
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パターン2 相手のゴールを盗むextension
相手チームが重要な話をしている場合、それをflipするextensionを出すと強いです。
この音源では、OOが明らかに強い話をしていて、CGはOOをflipしようとしています。優勝はOOですが、相手の強い話をflipする戦略もケースもかなり強いです。
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パターン3 incentive vs capacity
これは例を見た方が早いので、具体例を挙げます。
The cult of productivity refers to a set of norms where being continuously productive and busy in both your professional and personal life is seen as desirable and virtuous.
This house supports the cult of productivity.
(HWS RR 2021 R3)
Govで、皆の生産性が上がってhappy!と言う場合、2通りの説明方法があります。
1) Ppl now want to be productive. (incentive)
ダラダラしないで真面目に勉強したり、MBAとか資格取ろうとしたり、筋トレしたり、自己研鑽する、という話です。
2) Ppl now find it easier to be productive. (capacity)
Productivity appとかNotion使った作業効率爆上げ方法解説YouTubeとかMBAセミナーとか筋トレレッスン充実化とか、生産性を上げるのが簡単になるという話です。
どんなOGでも多分1つ目の話は出てくるはずです。とすると、CGなら2つ目の話をプレパ段階でextension候補として準備しておけるはず。
このモーションでcapacityの話をextensionに出す場合、以下のように戦略的重要性を示せるはず:
- ぶっちゃけ人々がダラダラするのは人間の根本的な本質で、たかがnormごときで本質は変わらない = incentiveの話はほぼsymmetricなので、capacityの変化の方が大事
- おそらく平均的なラウンドならOG: ppl become productive! great! OO: ppl feel too much pressure to be productive! bad! という構図になるはずです。その場合、OGケースが成立するためにはcapacityの説明が必要不可欠、OOケースが成立しないためにもcapacityの説明が必要不可欠、という関係になっています。なので、capacityの話は、OGの話を埋めつつ、OOへの反論にもなっています。一石二鳥。
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パターン4 mechanism強さ比較ゴリ押しextension
全く同じimpactだけど帰結が違う場合、
Openingが A, B, Cというメカニズム
Closingが D, E, Fというメカニズム
D, E, Fの方がA, B, Cより強いメカニズムだと示すことが必要になります。
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参考:Weighingの仕方
1. Scale (It applies to far more context)
2. Solvability (Can alternatives solve the mech?)
3. Logical contingency (Opening’s mech relies on some analysis)
4. Give credits to the opposing teams (They gave good responses to our opening. Our mech is immune from their responses)
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ただし、要注意ですが、weighingはあくまで同程度のレベルのメカニズムを比較するツールです。自分たちのメカニズムがassertionに留まるならweighingしても無駄です。
例として、この音源のCGはOGと全く同じ話をしつつも、weighingして勝っています。
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パターン5 context変えるextension
例えば、contextを途上国やminorityに絞ったextensionを出す人がいますが、このようなextensionを出す場合は要注意です。
例えば、このモーション、
THBT states should discourage the concentration of their country's economic and political power into a single city.
日本の東京一極集中やイギリスのロンドンの話をするよりもナイジェリアのラゴスとかインドのムンバイとかの話をした方がいいですよね。
ただし、途上国のcontextの話をしようという心意気はいいのですが、contextを絞ると一般的な話より弱くなります。
OGが一極集中の一般的なharmを話した後に、CGから途上国だけに当てはまる話をされても、OGの話は途上国でも先進国でも当てはまる話だからOGの方が上となってしまいます。
なので、1) OGの一般的なメカニズムでは不十分である理由 2) 途上国のextensionによるimpactの方がOGより大きい という2つを説明する必要があります。
1)を飛ばす人が多すぎるので、要注意です。
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パターン6 解像度爆上げextension
以前、mechanismとassertionの違いは何か?と聞かれたことがあります。
違いは、説明の解像度が直感的に納得できる程度か否か、です。
例えば、以下の例で考えてみます。
Protests lead to violence.
- この説明ではまだassertionです。
Protests often arise from deep-seated grievances and emotions already run high. The stress of a high-stakes situation, combined with the adrenaline of large crowds, can also lead to impulsive and aggressive behaviour. Even small provocations or confrontations can escalate into violence. Once violence begins, it can create a cycle of retaliation and escalation. The initial act of violence can lead to further aggression.
- これなら直感的に納得できますよね。mechanismとして立っています。
同様に、Openingの段階でassertionで終わっている場合、Closingから全く同じ話をmechanismに昇華することは立派なextensionです。
この場合、
The extent of OG explanation is a one-liner assertion that protests lead to violence. From CG, we will mechanise how protests lead to violence.
といった感じで、1) Openingの説明が不十分な理由 2) mechanism の2つを説明することになります。
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パターン7 Framingを変えたextension
framingを変えて、ディベートの中身を完全に変えるextensionがあります。
例えば、このモーション。
THW proportionately subsidise (e.g. scholarship and funding) university courses according to the employability of their graduates.
OG: 就職率上げる学科(理系とかCSとか経済学とか法律)good!
OO: 仕事と無関係な学科(哲学とか)good!
Openingが抜かしているframingを考えてみてね。(ヒントはsubsidise)
〜Part 3に続く〜